2017年4月26日水曜日

6年生 自分の時間に潜り込む

「鉛筆を小刀で削ったことある?」
ほとんどの6年生がないと答えます。

電動の鉛筆削りのある時代に、
あえて小刀を使って鉛筆を削ってもらったのには、訳があります。


鉛筆を尖らせるためには、
刃の当たる角度を変えたり、
こまめに鉛筆を回したり、
うっかり削った芯を折ってしまわないように、
力加減を調整したりします。
削り始めると、さっきまでザワザワしていた図工室がシーンとして、
刃物を使う緊張感とともに、
6年生の呼吸が深くなってきます。

鉛筆削りを使い一瞬で終わってしまうのとは、
全く違うゆっくりとした時間が流れます。
時間の流れが変わったら良いな、
いつもより、のんびりとした時間の中に、
6年生を連れて行きたいなと思いました。

いつも何気なく、見過ごしている見慣れた風景を、
今日は、再発見してもらいたい。




そして、その風景にじっくり向き合ってみよう。


ゆっくり、のんびりと、足を止めて、スケッチをしました。


自分の気になる風景って、何だろう?
6年生が一人一人、自分で決めた場所で2時間を過ごしました。


絵を描くことは、ものをよく見ること。

ものをよく見るということは、
「自分の時間」に潜り込むことだと思っています。

一人一人が、各々の場所で、
じっくり自分の時間を過ごせていたら良いなと思います。


絵を描く=上手くなければいけないという呪縛から、
風景とじっくり向き合う、ゆっくり流れる時間へ、
6年生が解放されたらと願い、
この題材を4月に選びました。









0 件のコメント:

コメントを投稿