2019年6月15日土曜日

3年生 わたしの、アカマツさん 

今日の材料はこれ。
「アカマツ」という木材です。
たくさんの「アカマツ」の中から、
1本を選びます。
大きさ、色、木目の模様など、
同じように見える材料でも
よーく見ると、一つ一つ違います。


その中から自分が選んだ一本。
それは運命の出会い。




運命のアカマツを、
紙やすりで、ごしごし磨いてあげます。



自分の手で触れ、じっくりと磨いてあげるという行為の中で、
だんだん、「わたしのアカマツさん」という
愛着がわいてきます。

自分で選んで、はじめの10分はやすりで磨く。
そうすることで、
材料は、「それ」や「あれ」ではなく、
「きみ」とか「あなた」という大切な存在に感じられるのです。
そして、材料と仲良くなることが、ものづくりではとっても大事なことです。


今日は、いろいろな形・色の、革の切れ端で、
アカマツさんを、おしゃれに飾ります。


使うのは「げんのう」。
釘打ちをして飾り付けます。


「げんのう」の柄のどこを持つとたたきやすい?


ときどき、「ラジオペンチ」にも手伝ってもらいました。









アカマツさんが変身!


2019年6月6日木曜日

4年生 学びというクリエイティビティ

図工室に到着すると、隣の作品室から
つくり途中の作品を持ってきて、
作業台を机に置き、軍手を左手に装着する。
そして、インパクトドライバーにドリルのビットを差し込み、
コンセントをさして、木に穴を開け始める。

壁にかけられたゴーグルを、頭にかぶり、
軍手を装着し、
ベルトサンダーのコンセントを差し、
電源を入れて、垂木を削り始める。

ストローと竹ヒゴを図工室前方の引き出しから、
ペットボトルキャップを後方のケースから、
それぞれ持ってきて、車輪を作る。
ボンドと布テープと、いくつかの接着方法を、
試行錯誤している。

大きな画板を机に置き、
その上に作品を置くと、
アクリル絵の具を、カップに取って、
筆を選び、作品に色を塗る。

これらは、
同じ図工室で、同じ時間に、
同時に起こっていることです。

図工室の俯瞰図
本校の図工室では、
”図工室は「協働作業場(=workshop)」である”
という考えの下、
一人一人の制作の内容や方法、使用する道具などは、
基本的に個人の意思に委ねています。

つまり、学びのハンドルを子供に委ね、
自分の経路で、自分のペースで、
制作を進められるようにしているのです。

一人一人が自分の世界に潜り込み、
熱中して活動していますが、
その個々の活動は、全く閉じていません。

むしろ、友達との対話の中で、
発想を広げたり、知識や技を深めたりしていきます。

こういう状態を「相互主体的」と呼んでいます。
孤独でもなく、依存でもなく、
一人一人主体的な個が、
知や技を、協働的に生み出している状態です。



一人一人が、クリエイティブでいられるための
あるべき環境づくり、授業設計ということを
日々考えています。


学びというものが「創造である」と捉えたとき、
子供たちがクリエイティブであれるかどうか、
という問いは、とても重要だと思います。