2016年7月8日金曜日

5年生 夜の学校で・・・

今日の図工室は・・・
なんと夜の図工室を再現しました。
暗い夜の学校は、
子供たちにとって、わくわくするテーマ。
 
一人一つのライトを使って、
そんな夜の図工室を、良い雰囲気に演出します。
 
 透明の材料、反射する材料、水など、基本になる材料と、
図工室にある様々な材料を組み合わせて
 
暗さと、光の色、ものの形に着目しながら
 

味わいながら、楽しみながら、
いろいろなことを試してみよう。
 
「水の中で泡みたいなのが浮いている!」
最初からやることを決めているわけではなく、
いろいろと手を動かしてやっているうちに、
何かが起こります。
 
その発見から、次のひらめきは生まれ、
その繰り返しの中で、やりたいことが見つかります。

ビンとビー玉とCD
身のまわりにあるものでも、
光を使うと全然見え方が違うんだ!
 
アルミホイルに穴を空けてみると・・・
「うわー、なんかすごい」
 

トイレットペーパーの芯に穴を空けたり、
それを4枚の鏡で囲んだり、
次々に工夫していきました。
 
ビンの中に色水を入れました。
ビンの上からライトを当てています。
 

鏡の並べ方を変えると、
どこまでも続いているみたい!

光の感じから思いついて
ペットボトルのキャップで天の川を表現しているチームもありました。

「わ!なんかすごい!」
CDとビー玉を使ったら、土星が浮かんだ!
 
紙コップにペンで絵を描くと・・・

光の色がじわじわと移り変わって、
日が沈んでいくみたい。
 
最後は、みんなで夜の図工室ツアーをしました。
「ずっと眺めていたなぁ」
言葉にならない、美しさを味わいました。
 
いつもより暗い図工室で、
いつもだったら気がつかないような、
小さな色の違いや、感じをとらえるために、
目を凝らし、耳を澄ませた45分間でした。

2016年7月4日月曜日

!と?のスイッチ① センスオブワンダーを耕す図工


6年生 イマドキ土器で 今、ドキドキ!

5月に、自分で粘土をつくったり、自分たちで野焼きしたりと、
縄文スタイルの土器づくりを体験してきた6年生。
ここまでは「ドキドキ土器」というテーマで、
難しい原始的な土器づくりのスリル(ドキドキ)を味わってきました。
 
さて、今回は「イマドキ土器」がテーマ。
前回のように、土のかたまりから粘土をつくるのとは違い、
市販の粘土(イマドキ粘土)を使います。
 
すでに「ちょうど良い」固さの粘土のかたまりを
 
使いたい量だけスライスして
 
土器を成形します。
テーマの「イマドキ土器」から
見たことのないようなおもしろい土器の
イメージをふくらませました。
(授業の導入で、縄文・弥生をはじめ、奈良~江戸までの
5000年の土器の変化を鑑賞しました。)
 
「ドキドキ土器」での経験を生かし

 自分流の土器の形が生まれてきました。

イマドキ土器なので、イマドキの道具も使います。
 
ユニークな土器ができてきた!
 
粘土の量はたっぷりありますが、時間は約1時間。
その中であれば、大きさや数は自由です。
 
たくさんのイマドキ土器ができました。
 
これを2週間乾かして
800度で焼きました。
 
次に、粘土に色をつけます。
 
色をつけるのは「釉薬」という灰などを水で溶かした
ドロドロの液体。
これは焼くまで、どんな色になるかわかりません。
 
それから、下絵の具といって、
焼き物を焼く前に塗る絵の具。
 
そして、お好みでガラスを飾りつけます。
 
自分のイメージにあわせて釉薬を選びます。
白系、赤系、青系というふうに、
だいたいの色は決まっていますが、
どう仕上がるのかは、焼くまでわかりません。
 
釉薬とあわせて、絵の具を使ってもいいですね。
絵の具は、焼く前と後で色がかわりません。
 
ガラスをかざりつけてみたら・・・
どうなるのかな?

どうなるかわからないから、面白い。
 
できた!
 
さあ、焼いたらどうなるのかな??
 
次は、1250度で焼きます。
これは図工室にあるイマドキの窯です。
 下が設定温度、上は現在の温度を表示しています。
今、ちょうど1250度!ピークです。
 
窯の中に閉じ込められた火は、
外からは見ることができません。
1000度がどんな温度なのか、想像するのも難しいですが、
6年生は、つい一か月前に体験したばかり。
 
 
さあ、ついに焼けました。 
窯から出てきました。
 
熱でガラスが溶けて、再び冷えて固まると!

こちらは、下絵の具です。
 
 
いろいろな釉薬が混ざり、
火の中で、独特な色が生まれました。
 
人工的につくるものと、
自然に生まれる現象の、
その中間のところで生まれる
偶然の造形物。
ものづくりの奥深さです。
 
 
縄文時代から土器は、
暮らしに使うものとしてつくられてきました。
 
だから、ぜひ「イマドキ土器」も使いながら、
そのよさを味わっていってほしいと思います。
 
 
余談ですが・・・
題材名の「イマドキ土器」・
実は、「今ドキドキ」とかけています。
 
数千年前から続いてきた土と火の造形は、
今や博物館で保存されているものですが、
その原始的な造形体験は21世紀の現在(今)でも、
人をドキドキさせる魅力的なものです。
子供が「今、ドキドキしている」と感じる
豊かな造形体験を用意したいと思い、この題材は設定しました。