2016年6月24日金曜日

5年生 見ることは 想像すること

40枚のアートカードを机に並べました。
この中に、自分の好きなアートはある??
「ぼくはなんとなく、これが好き」
自分の好きなカードを「せいの」で指差すと、
友達と同じカードだったり、
全員違うカードを選んだりします。
それぞれが、自分がそのカードを選んだ理由を話し合います。
特にみんなで話し合おうなどといったわけでもなく、
5年生は、ごく自然に話し始めます。

さあ、さらに80枚を追加して、
120枚のアートの中から、
自分が「気になる1枚」を選びました。
机の上が、さながら美術館のよう。
じっくり見て、時間をかけて1枚のカードを選びます。

そして、
「もしも、その作品の世界に入ってしまったら?」
というテーマで、作品の中の自分の姿を写真に撮りました。

この絵の中に入ったら、
自分は、きっとこう思う・・・
というように、たっぷり想像をふくらませ、
作品の中の自分を演じます。

その写真を印刷して、選んだ絵に合成すると・・・
こんな風に絵の中に入ってしまいました。

絵に合わせて大きさも自分で考え
自分なりに絵の中に入ります。

何度も写真を撮りなおし、
絵の中のいろいろな場所に入ってみて、
どんどん絵の世界を想像したら
そこからイメージしたことを絵に表します。

描き方は自由。

この授業のめあては、
絵を描くことではなく、
描くことを通して、
想像をふくらませながら「絵を見て感じること」です。

その絵の感じを、
自分なりに真似して描こうとする。

絵に登場するものやその形を真似してみる。

その絵の色を自分なりに真似してみる。
それらは、すでに絵をよく見ることです。

自分の写真を、描いた絵にも貼り付けて、
さらに絵の世界への想像をふくらませていきます。

例えば、ムンクの<叫び>は、
耳を押さえて叫んでいる登場人物は、
きっと何かとんでもなく耳にさわる
音に苦しんでいるだろうと、
まわりで自分が様々な声を上げて叫んでいます。

絵の世界から、どんどん想像を広げていくことで、
そこに新しい世界が生まれます。

120の作品から、
みんな違う作品を選ぶこと。
そして、そこから一人一人が
違った世界をイメージできること。

鑑賞することは、創造的なことなんだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿