2017年11月14日火曜日

5年生 買い物も計画も自分で オーセンティックな学びを目指して

5年生が挑むのは「自分が座れる椅子づくり」
自重を支えるものを、自分でつくるということ。
そんなこと、できるかな?
不安そうな子供達に、次なる試練が待っています。

材料は、1400円以内で買ってください。
自分で選んで、注文書を来週の月曜日までに提出しましょう。

本当は、5年生と一緒にホームセンターの木材コーナーへ行き、
自分たちで買い物するところからしたいところですが、
それは叶わず、図工室の一角にホームセンターの木材コーナーを再現しました。

みんな真剣に材料を選びます。
計算を間違えたら、材料を手に入れられませんから、
ありとあらゆる組み合わせを考え、
自分のイメージと照らし合わせます。

A4の白紙がぎっしり埋め尽くされるくらいに、筆算を書き連ね計算する子もいました。
そうして、切実に自分が何をしたいのか、
自分が必要なものは何かを考えることになります。

さあ、自分が選んで購入した材料で椅子づくりのスタートです。
全部で6回の制作時間をどのように使うか。
そのスケジュールも自分自身で決めます。
はじめに切るか、
はじめに色塗りをするか。
それは自分次第ということです。

初めてすぐに、5年生が気がつくことがあります。
自分一人ではつくれない
ということです。
椅子という自分を支えるほどのサイズのものをつくるには、
自分一人の力でつくるのは困難なのです。

だからといって、私は最初から自分一人でつくれないとは言いません。
それは、やりながら自分で気がつくことだからです。
すると、どうするでしょう。
もちろん、近くの友達と手を貸しあうしかないわけです。

何かを創造することは、一人ではできません。
チームになって、互いに手伝わざるを得ない。
そういう状況に迫られ、
5年生は、自然に手を貸し合い、一緒につくりはじめました。

***
オーセンティックという言葉があります。
「本物の」「正当な」という意味があります。

自分で材料を買う。
自分でスケジュールを管理する。
自分だけではつくることができない、という状況に出くわす。
そういう現実的で、「本物の」状況をこちらが用意することが、
子供達を本気にさせるのだと思っています。

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