40枚のアートカードを机に並べました。
この中に、自分の好きなアートはある??
「ぼくはなんとなく、これが好き」
自分の好きなカードを「せいの」で指差すと、
友達と同じカードだったり、
全員違うカードを選んだりします。
それぞれが、自分がそのカードを選んだ理由を話し合います。
特にみんなで話し合おうなどといったわけでもなく、
5年生は、ごく自然に話し始めます。
さあ、さらに80枚を追加して、
120枚のアートの中から、
自分が「気になる1枚」を選びました。
机の上が、さながら美術館のよう。
じっくり見て、時間をかけて1枚のカードを選びます。
そして、
「もしも、その作品の世界に入ってしまったら?」
というテーマで、作品の中の自分の姿を写真に撮りました。
この絵の中に入ったら、
自分は、きっとこう思う・・・
というように、たっぷり想像をふくらませ、
作品の中の自分を演じます。
その写真を印刷して、選んだ絵に合成すると・・・
こんな風に絵の中に入ってしまいました。
絵に合わせて大きさも自分で考え
自分なりに絵の中に入ります。
何度も写真を撮りなおし、
絵の中のいろいろな場所に入ってみて、
どんどん絵の世界を想像したら
そこからイメージしたことを絵に表します。
描き方は自由。
この授業のめあては、
絵を描くことではなく、
描くことを通して、
想像をふくらませながら「絵を見て感じること」です。
その絵の感じを、
自分なりに真似して描こうとする。
絵に登場するものやその形を真似してみる。
その絵の色を自分なりに真似してみる。
それらは、すでに絵をよく見ることです。
自分の写真を、描いた絵にも貼り付けて、
さらに絵の世界への想像をふくらませていきます。
例えば、ムンクの<叫び>は、
耳を押さえて叫んでいる登場人物は、
きっと何かとんでもなく耳にさわる
音に苦しんでいるだろうと、
まわりで自分が様々な声を上げて叫んでいます。
絵の世界から、どんどん想像を広げていくことで、
そこに新しい世界が生まれます。
120の作品から、
みんな違う作品を選ぶこと。
そして、そこから一人一人が
違った世界をイメージできること。
鑑賞することは、創造的なことなんだと思います。
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