2019年5月13日月曜日

6年生 千年万年 の土に触れる

社会科の歴史の学習で、「縄文時代」のことを学習した6年生。

そんな時代には、もちろん図工なんてなかったのだけど、
それでも、人々は、その縄文と呼ばれる時代
(後の時代の人が勝手にそう呼んでいるだけ)
13000年にもおよぶ長い長い時間、
つくり続けていたものがある。

それは、「土器」や「土偶」と呼ばれている。
要は、土でつくられた造形物のこと。

材料は、21世紀と呼ばれる現代でも、
とっても身近で、
図工の時間でも、毎年1回は使っている
「粘土」。

「粘土」は、今から数百万年前~2億年前の堆積物。

えっ? 1万年前の縄文時代で気が遠くなりそうなのに、
数百万年前?2億年前?

ちょっと気が遠くなりそうだ。

つまり、縄文人が土器をつくっていた「粘土」と、
21世紀の私たちの目の前にあるこの「粘土」は、
基本的には同じもの。
(地球にとって、縄文時代も21世紀も、あまり変わらない。)

縄文時代を生きた人たちも、
手で、この粘土に触れ、その形を変え、
土器や土偶をつくった。
そんなことを考えながら粘土に触れてみる。

10000年前の人たちがつくったように、
私たちにも、きっと土器がつくれるような気がしてくる。

土器をつくるための材料は、粘土。
そして、それを固めるための道具は?
それは「火」。
「火」も、「土」と同様、
もちろん縄文時代から変わらないもの。

電気やコンピューターのような
現代的な機械は一切使わず、
身体を使って、息を送り込み、
何時間もかけて焼いてみよう。

途中、急熱で、粘土が割れてしまうなど、
こんな小さなものでも、
思うように焼くことはでないことを知る。


それでも、5時間かけて焼いたものは
立派な「土器」や「土偶」として
こうして姿を現した。

スマホもテレビも、車もコンクリートの道もビルもなかった
約13000年間もの時間。
人々が、こうしてつくり続けたものや
それを、こうやってつくりつづけてきたこと、
その千年万年に、少しでも思いをめぐらせる時間になっていたら。

2019年5月8日水曜日

2年生 身体が、描く絵

絵を描くって、気持ちがいい。
そう感じながら、低学年のうちは特に、
”身体で”描いてほしいと思っています。

「絵」というのは、紙の上の出来事なのではなく、

本当は、身体とくっついているものです。

身体で描くために、
筆は使わないで良いのです。

こな絵の具と洗濯糊を、指で混ぜ合わせて、
「自分の絵の具」をつくりましょう。

すると、色だけでなく、
絵の具の、柔らかさや質感が、手に伝わってきて、

「気持ちいい!」

「あれを描こう!」

と、頭で考えるよりも、ずっと先に、
身体は絵を描き始めます。

身体で描いた絵には、その子の身体の動きや息遣いが、現れます。
それは、何を描いたかということよりも、
もっと大事なことではないかと思うのです。